バッテリーは充電と放電を繰り返す間に、電極板(鉛)とバッテリー液(希硫酸)が 反応して結晶=サルフェーションが発生して徐々に性能が低下し、やがては「バッテリー上がり」に至ります。
しかし、このサルフェーションも、もともとバッテリー内部に存在する鉛と希硫酸によって発生するものなのですから、発生したサルフェーションを還元できれば バッテリーの性能を回復させることができます。
※画像:サルフェーションが発生したバッテリーの内部
充放電を繰り返す間にバッテリー内部に発生した結晶が「サルフェーション」といい、この結晶を還元できればバッテリーの性能は回復する。
バッテリーにとって厄介なサルフェーションを還元することができれば、バッテリーの性能を回復させることができ、バッテリーを再び使用することができるようになります。
この度、産官学の共同研究によりサルフェーションを元の極板とバッテリー液に還元する液剤が開発され、バッテリーの復元が可能となりました。「フレッシュアップ・バッテリー」の登場です!
※画像:サルフェーションが還元され、結晶が姿を消したバッテリーの内部。
充放電能力も新品同様に回復している。
ユーザーのもとから回収されたバッテリーは販売店やガソリンスタンド、整備工場 などからバッテリーの再生工場へと送られます。再生工場で最初に行われるのは、再生可能なバッテリーかどうかの厳しい選別です。この段階で物理的に破損して再生できないもの、再生しても十分性能を発揮できそうにないものを徹底的に排除、新品と同等の性能まで復元できるものを厳選します。
復元「できないものは、できない」のです。
外ケースが割れて液漏れしている、液不足の状態で酷使された結果内部が破損している・・・など構造的に壊れているバッテリーは復元することができません。
※画像:構造的に破損しているバッテリーは復元できない
充放電装置でバッテリー容量にあわせてじっくりと充電!
産官学共同で開発された サルフェーションを還元する液剤 をバッテリー内部に注入した後、一基で数十個のバッテリーを充放電できる専用装置を使いじっくりと時間を掛けてバッテリーを再生します。
復元されたバッテリーは、出荷前に電圧・比重・CCA値をチェックします。
自動車始動用バッテリーでは、
電圧=12.7V以上 比重=1.27以上
電動フォークリフト用バッテリーでは、
電圧=1セル2.12V以上 比重=1.28以上 放電能力80%以上
CCA値※=JIS規格100%以上
※コールドクランキングアンペアの略。鉛バッテリーの「性能基準値」のひとつで、冷間時(-18℃±1℃)に30秒間放電した時の電圧が7.2V以上となるように定められた基準値。
上の基準をクリアしたものだけが出荷されます。
これまであったバッテリー強化液での再生とは全く違い、バッテリーは新品と同等の状態に還元されます。出荷時にはバッテリーのサイズに応じた電圧と比重、CCA数値を維持しているか確認しています。だから新品バッテリーと同等の補償がつけられるのです。
バッテリーの製造では、電極に使われる鉛などの原材料資源の入手段階から製品となるまで、各プロセスで二酸化炭素を排出します。近年の調査により、原料を素材化する過程で多量の二酸化炭素を排出することが明らかになるなど、バッテリーの再生利用の実現が急務となっています。
一度製造されたバッテリーを繰り返し使うことができれば、原料となる資源の入手から その素材化、バッテリーの製造までにかかる二酸化炭素の排出量を劇的に減らすことができます。それを実現したのが産官学による再生液の還元技術の実用化で、この技術を利用したフレッシュアップ・バッテリーの登場により、バッテリーの製造に関わる二酸化炭素の排出削減に貢献することができるようになりました!
資源の入手や素材化、製造のプロセスで発生する二酸化炭素の排出効果は、一般的な 自動車用バッテリーでも1個あたり30kgにも相当します。しかも二酸化炭素の排出量削減効果は大きなサイズのバッテリーほど増加します。 搭載しているバッテリーのサイズが大きく、稼働率も高くてバッテリー交換の回数が多い電動フォークリフトや大型トラック、建機にフレッシュアップ・バッテリーをお使い頂けば、さらに地球温暖化防止に貢献できることになります。
現在、使用済みのバッテリーはその多くが新品との交換時に販売店で回収されていますが、そのほか自動車などが処分された場合はその解体業者が、一部不法投棄されたものは自治体などが回収してバッテリー回収業者へと送られてゆきます。その後、リサイクルできる鉛やプラスチックは精錬会社などによって再素材化され、バッテリーメーカーで新品バッテリーの製造に使用されています。
しかし、バッテリーの回収は鉛の相場が上下することにより、バッテリー回収が逆有償化(排出者が回収業者へ費用を支払うこと)され不法投棄に回るなどの課題が残されています。
また、いくつもの業者間を流通するので、その過程で発生する二酸化炭素の排出量増加も見過ごせない問題となっています。
フレッシュアップ・バッテリーは整備工場や販売店からバッテリー再生を担当する工場が 直接回収します。再生されたバッテリーも再生工場から直接配送するので、流通過程で発生する地球温暖化ガスの排出量も削減できる上、販売価格を抑えることができるのです。
●使用済みバッテリーの回収率アップ!
国産・輸入品、サイズに関わらず鉛バッテリーを回収できるので、整備工場や販売店で使用済みバッテリーが放置される・・・といったことがなくなります。バッテリーをムダなく再生できるので、回収率アップに貢献します。
●再生できないものはリサイクル!
使用済みバッテリーの回収率をアップさせることで、電極に使われている鉛などの金属を国内で繰り返し使えるようになります。フレッシュアップ・バッテリーは大切な資源の有効利用に貢献します。また、回収してきた物の中で再生できない物は再資源プロセスへ移行し、無駄なく資源を利用します。
●不法投棄の減少へ!
重い・大きい・破損させると危険で環境にもよくない・・・など、これまで処分が厄介だったバッテリーが再生使用のために回収されるようになるので、不法投棄にまわる使用済みバッテリーを減少させることができます。
使用済みバッテリーの中には、不法に輸出されるものがあります。バッテリーは鉛や希硫酸といった有害物質を含む製品であるため、輸出には相手国で適正な環境汚染の防止措置がとられていることを確認して経済産業相に通知し、承認受けることを求めたバーゼル法 (特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法) を遵守する必要があります。環境汚染防止対策が不十分な施設で粗雑に解体された場合には人体や環境への悪影響が大きく、使用済みバッテリーの不正輸出は環境汚染の不正輸出にもつながります。 フレッシュアップ・バッテリーは使用済みバッテリーの回収率をアップして、不正輸出に回るバッテリーを減少させ環境汚染の海外流出の抑制に貢献します。
■環境対策が不十分な施設での解体は地球にも人体にも危険です。
環境配慮型商品
リユース・バッテリーは新品バッテリー製造時に発生する「材料調達」「商品の成型」に係わる熱源の削減が可能です。そのため地球温暖化防止・CO2排出削減に大きく貢献することが可能です。弊社策定数値では90%以上の削減が出来ています。
これまで完璧な復元が難しかったバッテリー設計
寿命近くまで使い切ることで不必要な廃棄バッテリーを削減。温暖化防止・環境破壊抑制に貢献します。
自動車用バッテリーはもちろん、電動フォークリフト、農耕器具、船舶、工事車両、ゴルフカートなどあらゆる種類の鉛バッテリーに対応!バッテリー関連のコストダウンに効果的です。お気軽にお問合せ下さい。
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